Google+ 文化のるつぼ へちま: Speaking in Tongues

2013/10/24

Speaking in Tongues

今年のお盆休みは東京に住む兄の家族とともに清里へ行った。都会っ子な姪っ子にとっては、ヤギや牛がいたり美味しいソフトクリームが食べられたり、なにより普段接することのできない大自然に囲まれた特別な場所だったようで、いい夏休みの思い出ができたようだ。
そんな清里に清里現代美術館という美術館があるのをご存知だろうか。ボイスケージデュシャンなどの膨大な資料を誇り、なによりフルクサス関連の展示は圧巻。すべてが個人所有で常設。いつ行ってもそれらを見ることができる稀有な場所がひっそりと清里にある。もしも訪れることがあれば、ぜひ館長直々のマンツーマン解説をご教授いただくことをおすすめする。現代美術という一見難解なものを丁寧に、押し付けがましくなく紹介してくれる。そしてなにより大きな愛を感じることができる。現代美術を愛する大きな心を。

先日へちまで行われたこうふのまちの芸術祭のアーティスト・トークに参加して思ったことは、もっと多くの人がアートに興味を持つきっかけを作るとするならば、この大きな心を伝えることなのだということに尽きる。作品に触れるきっかけは、この大きな愛にほかならない。きっと人前で話すことが得意ではないのだと思う。だからこそ作品に自身の思いを注いでいる。そんな作家たちが野暮だ無粋だと逃げることなく懸命に自身の作品を説明している姿は、大きな愛以外の何物でもなかった。作品への、そしてアートというものに対する大きな愛。もう一度作品を見たいと思った。そしてもっと作品を楽しむために、もっと歴史やコンテクストを知りたいと思った。

ということでようやく本題。Talking Headsのアルバム「Speaking in Tongues」の初回版ジャケットは、清里現代美術館にも展示があり、先日終わってしまった国立新美術館でのアメリカン・ポップ・アート展でも紹介されていたロバート・ラウシェンバーグが手がけたもの。手に入れやすい現代美術作品のひとつとして知られる。A-3「Girlfriend is Better」は岡崎京子の短篇集「ボーイフレンド is ベター」の元ネタとしても有名。A-1「Burning Down The House」は昨今のNuDiscoブームを踏まえ今聞いても新鮮。Late Nite Tuff GuyのエディットがDJフレンドリーでおすすめ。





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