Google+ 文化のるつぼ へちま: Statement

Statement


甲府のまちを、文化の力で魅力ある人が集う魅力あるまちにしていきたい。

多様化・細分化する現代の文化。インターネットは新しいコミュニケーションの可能性を開き、さまざまな文化の振興にも大きく貢献しています。でもそこには趣味趣向の近い人が集まっていく力はあれど、関心のないことがふと耳に入ってくるような状況をつくる力はあまりありません。特に若者が牽引するような音楽、映画、ファッション、アート、小説やマンガ、アニメなどのサブカルチャー、ポップカルチャーといわれるものは今、それぞれに多様化し、どんどんと細分化を続けています。
けれど文化が持つ本来の性質は、それぞれが寄り添って成り立ち、交差することでそれぞれに吸収し合い活性化していくもののはず。さまざまな趣味趣向をもつ人びとが、世代や属性を越えて出会い交流する機会がもっと増えれば、きっともっと文化は活気づき、きっともっと楽しいまちになる。甲府のまちへ出る機会と過ごす時間が、きっともっと増えるのではないか。

そのために私たちが考えたのは『交流できる場所』と『発信できる場所』の提案です。

交流できる場所とは、日常的に足を運べる場所です。世代や趣味趣向が異なる多くの人に日常的に足を運んでいただくためには、どんな要素が必要なのか。甲府のまちには、どんな要素が足りないのか。それを考えた結果がドリンクバーなどで時間がつぶせる憩いの空間でした。決して飲食店がやりたいわけではありません。むしろ、美味しいごはんを食べたり、ゆっくりとお茶したりということであれば、甲府のまちにはおすすめしたいお店が他にたくさんあります。へちまはわざわざ足を運ぶような利用価値はないのかもしれませんが、甲府のまちで過ごす時間の中でちょっと立ち寄ったり、ひと息ついていただけるような場所として利用していただきたいと思っています。
発信できる場所とは、イベント性のある場所です。展示やライブ、ワークショップや勉強会など。広く多くの人に発信したい方、広く多くの人と交流したい方が気軽に利用できるイベントスペースとしても機能していきます。発信する側にもそれを受け取る側にとっても何かのきっかけとなり、新しい出会いや交流、そしてものごとが生まれていく。そんな場所になればと思っています。

棚にぶら下がり風に揺られるへちまの実のように、多くの人がここに集い「袖すり合うも多生の縁」で交流できる場所を目指します。文化は日々の暮らしの中に咲く花。生活に彩りを添えてくれるものです。そして文化はまちの魅力になります。
郊外型のショッピングモールでは得ることのできないコミュニケーションが、このまちにはあります。甲府のまちが持つその力をうまく機能させて、文化を活気づけていきたい。「きれいに文化の、しみとおっているまちである。」太宰にそう評してもらえるように。紅梅通りの片隅で、私たちはこれから少しずつ文化を通じて甲府のまちへ出ることの楽しみを広げていきます。

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